「群論入門シリーズ」カテゴリーアーカイブ

準同型定理【群論入門シリーズ8】

準同型定理
\(f:G\longrightarrow G'\) を準同型とするとき次が成り立つ.

(1) \(f\) の核 \({\rm Ker} f\) による \(G\) の剰余群 \(G/{\rm Ker}f\) は写像 $$G/{\rm Ker} f \ni x\ {\rm Ker} f\longmapsto f(x)\in {\rm Im}f=f(G)$$によって, \(G'\) の部分群 \({\rm Im}f\) と同型である.

(2) \(H \triangleleft G\) でかつ \(H\subset{\rm Ker}f\) のとき, \(p\)を \(G\) から \(G/H\) への自然な射影とすると,任意の \(x\in G\) に対して, \(f(x)=\varphi (p(x))\) となるような準同型 \(\varphi\) が唯一つ存在する.
2020年09月22日


剰余群【群論入門シリーズ7】

剰余群の定義
群 \(G\) とその正規部分群 \(H\) による剰余類集合 \(G/H\) がなす群を \(G\) の \(H\) による剰余群という.
2020年09月19日


正規部分群【群論入門シリーズ6】

正規部分群の定義
群 \(G\) の剰余類が任意の \(g\in G\) で, $$gH=Hg$$となるような \(G\) の部分群 \(H\) を正規部分群といい, \(H \triangleleft G\) とかく.
2020年09月19日


剰余類【群論入門シリーズ5】

剰余類の定義
群 \(G\) とその部分群 \(H\) に対して \(G\) の部分集合を次のように定義する. $$xH:=\{xh\in G\ |\ h\in H\}$$このような部分集合 \(xH\) を \(H\) による左剰余類とよぶ.

ラグランジュの定理
$$(G:H)\ \# H=\# G$$
2020年09月16日


準同型【群論入門シリーズ4】

準同型の定義
2 つの群 \(G,G'\) に対して写像 \(f:G\longrightarrow G'\) があって,任意の \(x,y\in G\) に対して $$f(xy)=f(x)f(y)$$をみたすとき, \(f\) を \(G\) から \(G'\) への準同型という.
2020年09月14日


生成系と位数【群論入門シリーズ3】

生成する部分群の定義
群 \(G\) の空でない部分集合 \(S\) があるとき, \(S\) の元,およびその逆元の有限個の積 $${x_1}^{\varepsilon_1}{x_2}^{\varepsilon_2}\dots {x_n}^{\varepsilon_n}\quad (x_i \in S,\ \varepsilon_i=\pm 1,\ 1\leq n \lt \infty)$$で表せる \(G\) の元全体の集合を \(\langle S \rangle\) とかく.
\(\langle S \rangle\) は \(G\) の部分群となっていて, \(\langle S \rangle\) を \(S\) が生成する部分群といい, \(S\) を \(\langle S \rangle\) の生成系, \(S\) の元を \(\langle S \rangle\) の生成元という.
2020年09月14日


部分群【群論入門シリーズ2】

部分群の定義
群 \(G\) の部分集合 \(H\) が \(G\) の部分群であるとは, \(H\) が \(G\) の単位元 \(e\) を含み \(G\) の演算で群となっていることである.
2020年09月12日


群の定義【群論入門シリーズ1】

群の定義
集合 \(G\) が次の3つの性質を満たすとき \(G\) をという. (1) 結合法則, (2) 単位元の存在, (3) 逆元の存在
2020年09月11日