「分野別」カテゴリーアーカイブ

剰余類【群論入門シリーズ5】

剰余類の定義
群 \(G\) とその部分群 \(H\) に対して \(G\) の部分集合を次のように定義する. $$xH:=\{xh\in G\ |\ h\in H\}$$このような部分集合 \(xH\) を \(H\) による左剰余類とよぶ.

ラグランジュの定理
$$(G:H)\ \# H=\# G$$
2020年09月16日


準同型【群論入門シリーズ4】

準同型の定義
2 つの群 \(G,G'\) に対して写像 \(f:G\longrightarrow G'\) があって,任意の \(x,y\in G\) に対して $$f(xy)=f(x)f(y)$$をみたすとき, \(f\) を \(G\) から \(G'\) への準同型という.
2020年09月14日


生成系と位数【群論入門シリーズ3】

生成する部分群の定義
群 \(G\) の空でない部分集合 \(S\) があるとき, \(S\) の元,およびその逆元の有限個の積 $${x_1}^{\varepsilon_1}{x_2}^{\varepsilon_2}\dots {x_n}^{\varepsilon_n}\quad (x_i \in S,\ \varepsilon_i=\pm 1,\ 1\leq n \lt \infty)$$で表せる \(G\) の元全体の集合を \(\langle S \rangle\) とかく.
\(\langle S \rangle\) は \(G\) の部分群となっていて, \(\langle S \rangle\) を \(S\) が生成する部分群といい, \(S\) を \(\langle S \rangle\) の生成系, \(S\) の元を \(\langle S \rangle\) の生成元という.
2020年09月14日


テイラー展開

テイラー展開
関数 \(f(x)\) が点 \(a\) を含む区間 \(I\) で無限回微分可能であるとき, $$\lim_{n\rightarrow \infty}R_{n+1}=\lim_{n\rightarrow \infty}\frac{f^{(n+1)}(c)}{(n+1)!}(x-a)^{n+1}=0$$となる \(x\) の範囲で, $$f(x)= \sum_{k=0}^{\infty}\frac{f^{(k)}(a)}{n!}(x-a)^k$$と級数展開できる.この展開を関数 \(f(x)\) の点 \(a\) 周りでのテイラー展開と呼ぶ.また,特に,点 \(0\) 周りでのテイラー展開をマクローリン展開と呼ぶ.
2020年09月14日


部分群【群論入門シリーズ2】

部分群の定義
群 \(G\) の部分集合 \(H\) が \(G\) の部分群であるとは, \(H\) が \(G\) の単位元 \(e\) を含み \(G\) の演算で群となっていることである.
2020年09月12日


群の定義【群論入門シリーズ1】

群の定義
集合 \(G\) が次の3つの性質を満たすとき \(G\) をという. (1) 結合法則, (2) 単位元の存在, (3) 逆元の存在
2020年09月11日


集合の濃度

自然数は有理数と同じ数だけ存在し,無理数は有理数よりも多く存在する.
2020年09月09日


位相空間での連続写像の定義の妥当性

次の 2 つは同値である.
$$\forall a\in X,\ \forall \varepsilon >0,\ \exists \delta>0\ \ s.t.\ \ f(B^X(a;\delta))\subset B^Y(f(a);\varepsilon))$$
$$O_y\in \mathcal{O}_Y \Longrightarrow f^{-1}(O_y)\in \mathcal{O}_X$$
2020年09月07日


位相空間

位相の定義
集合 \(S\ (\neq \emptyset)\) の部分集合系 \(\mathfrak{O}\) が次の 3 つの条件を満たすとき, \(\mathfrak{O}\) を \(S\) の位相という.
(i) \(S\in \mathfrak{O}\) かつ \(\emptyset\in \mathfrak{O}\)
(ii) \(O_1,O_2\in \mathfrak{O}\) ならば \(O_1\cap O_2\in \mathfrak{O}\)
(iii) \(O_{\lambda}\in \mathfrak{O}\ (\lambda\in\Lambda)\) ならば \(\bigcup_{\lambda\in\Lambda}O_{\lambda}\in \mathfrak{O}\)
2020年09月04日


Sylowの定理の証明〜証明編〜

Sylowの定理
Sylow p 部分群に対して,次 4 つが成り立つ.
(1) 有限群 \(G\) は,任意の素数 \(p\) に対して, Sylow p 部分群を持つ.
(2) 有限群 \(G\) の p 部分群はある Sylow p 部分群に含まれる.
(3) Sylow p 部分群は互いに共役である.
(4) Sylow p 部分群の個数を \(n_p\) とすると,
$$n_p\equiv 1 \quad mad\ p\ .$$
2020年09月03日